インスタンスの機能拡張が可能な継承モデル

概要

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インターネットやイントラネットの普及に伴い, 情報の共有化は以前にも増して重要視されてきている。共有した情報を利用する形態は, ・必要な部分だけを選択して利用する;・情報に新たな機能を加えて利用するの2種類に分類可能である。前者についてはRDBやODBのビューの概念が適用できる。後者については, ODBにおける継承の概念が相当するが, 現状の継承モデルではスキーマレベルの機能拡張が可能なだけであり, 既存のインスタンスに対し新たな機能を追加することはできない。そこで本稿では, インスタンスレベルの機能拡張をサポートする継承モデルを提案する。更に継承モデルの実装方法について検討する。本稿の構成を示す。 2章では, インスタンスの機能拡張が必要となるアプリケーションである拡張WWWブラウザの概要を示し, インスタンスの機能拡張の必要性を論じる。 3章では従来技術の問題点を整理する。4章ではインスタンスの機能拡張をサポートする拡張継承モデルを提案し, 5章でその実装法を検討する。
一般社団法人情報処理学会の論文
1997-09-24