産業用データベース・ミドルウエア : 産業用データベースとOLE環境の接続

概要

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プロセスデータベースはプラント制御システムで使われるデータベース機能をミドルウエアとして提供しソフトウエア開発の効率化を図るものである。従来, こうした監視・制御システムはEWSに代表される汎用機を使ったシステムが主流であったが, 近年PC (Personal Computer)を使ったシステムが主流になりつつある。こうしたことから従来のシステムをPC用に新しいアーキテクチャで再構成しなければならない時期にきている。こうした時期にOPC-Fにより発表されたのがOPCである。OPC (OLE for Process Control)はPC上の主力OSであるWindowsを基本プラットフォームにした。プロセスデータのアクセス仕様である。OPCを使ったシステムは今やビジネスソフトの基本技術になっているOLE (Object Linkage and Embedding)を基本概念としている。近年OPCを使った製品も開発され, OPC を使ったシステムが監視・制御システムにおいても主流になる勢いがある。著者らの産業用データベースではこうしたOPCへのインターフェースを備えることにより, アプリケーションが容易にプロセスデータにアクセスできる。OLEに代表される連携機構は使いやすさをもつと反面, その効率においては従来のシステムに比べて非常に劣る。産業分野においては, 大量データを高速で扱え, 同時に高い信頼性が要求される。こうしたことからアプリケーションへの容易なインターフェースを維持しながら, 効率良くデータを扱える機構が必要になる。著者らが開発したOPC-Xは獲得されたデータをWindows上に柔軟に効率的に提供するものである。OPC-XはOPCとインターフェースをもちOLEの機能によりデータの関連付けが柔軟に行える。またSwitched Datawayと呼ばれる通知機構によりアプリケーションに提供されるデータのフロー制御を行うことで, アプリケーションは意識することなくデータを効率的に使用できる。本稿では, まずOPCの背景と特徴についてのべ, OPCを使ったシステムに関する評価を行った結果について報告する。次にこうした結果をもとに開発されたOPC-Xの機能と特徴を述べる。
一般社団法人情報処理学会の論文
1997-09-24

産業用データベース・ミドルウエア : 産業用データベースとOLE環境の接続

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