製造ラインにおけるトラッキングと履歴管理のための時間/場所/物体モデル

概要

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本論文では, 製造ライン監視制御システムにおけるトラッキング機能, および, 製造履歴管理機能を実現するための時間/場所/物体モデルを提案し, それに基づくミドルウェアの開発と実ラインへの適用効果について述べる.本モデルでは, 実対象を製造物である物体と, 物体に対して作用する場所で表現し, 物体の場所間での移動を形式化するために, 場所に対して5種, 物体の形態に対して3種の基本要素を定義する.また, 移動にともなって起動される処理をECAルールで表現し, 移動前/移動時/移動後/不整合時の起動論理で場合分けする.また, 時間の経過にともなって収集された製造履歴を, 時間, 場所, 物体の各視点で集約して表現する.本モデルに基づいて実現したシステム機構環境を実ラインの監視制御システムに適用した結果, 10人月相当のソースコードを自動生成できた.また, 設計途中の仕様変更や実装中の設計誤りに対しても迅速な対応が可能となった.
一般社団法人情報処理学会の論文
2000-06-15