AIシステム記述用言語"COMMON ESP"の構想
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概要
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AI言語として要求される最も大切な機能は、複雑な構造を持つ対象の知識を自然に表現できることである。そのために言語に対しては記号データの扱い、データの構造化、モジュール化、実行時に頻繁に生成、消滅が起こる大量のデータの領域の管理といったことが要求される。近年、このような観点から種々のAI言語が開発されると共に、その高機能化、実行の最適化、プログラミング環境の高度化等が盛んに行われている。第5世代コンピュータプロジェクトにおいては、論理型言語を基礎とした種々のAI用言語の研究が進められている。その中で逐次型推論マシンPSIのシステム記述用言語として開発されたExtended Self-contained Prolog(ESP)[1]は論理型とオブジェクト指向型を融合した言語であり、その記述能力等が評価され、我が国のProlog標準化案の基として提案されようとしている。しかし、ESPは現在のところPSI上でしか動作しない。我々が進めているプロジェクトはESPを基礎として、それをより高度化、汎用化した言語仕様を持つAIシステム記述用言語COMMONESP(CESP)の開発とその仕様に基づき、一般の汎用計算機上で稼働する言語処理系の研究開発を行うことを目的としている。本稿では、CESPの言語仕様、システム構成概要及び開発方針等について述べる。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1988-09-12
著者
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