手書きインターフェースのための図形階層文法

概要

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計算機に図形を入力しようとするとき、その入力にはキーボードまたはマウスが多く使用されている。しかし、キーボードを使用する場合、たくさんのキーを操作する必要があり、操作も直感的ではない。マウスを使用する場合は、その構造上、座標を指定するのにマウス自体を大きく、または何度も動かさなければならない。しかも細かい作業が行いにくい。このため、思い通りの図形を入力するのは、困難で、かつ多大な手間を要する。人間がものを書くとき、"紙とペン″を使うのが、人間にとって最も慣れ親しんだ自然な方法である。その自然な形を計算機の入力方法として取り入れる。そのため、入出力デバイスとして液晶表示付きタブレット装置(以下、表示一体型タブレットと略す)を使用する。ウィンドウシステムでは、アイコンとの組合わせにおいて、非言語的インタフェースを提供し、初心者や素人に馴染みやすい操作環境を実現している。この成功の裏には、特に米国においての多民族性をぬきには考えられないが、人間が動作として知覚しているものを文字コマンドとして言語に直して指令するよりは、その動作のイメージのまま指令できることの利点が大きいということが考えられる。これを図形入力について考えると、人間が図形を描くときには、ペンの他に定規などの文房具を用いるので、計算機に図形データを入力するのにも、文房具感覚の図形入力ができる方法があれば、非常にヒューマンインターフェースがよいシステムができる。そのために、我々は表示一体型タブレットと文房具メタファの組合わせを考えた。
一般社団法人情報処理学会の論文
1992-02-24

手書きインターフェースのための図形階層文法

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