GMRFを用いたカラーテクスチャ画像の領域分割

概要

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大量の映像データに対し,インデクス・検索をシステムにより支援するには,画像圧縮技術の改善が必要である.その候補として,領域分割圧縮法が有望視される.その重要な要素技術である画像の領域分割で,困難とされるテクスチャ領域の分割を,色だけでなくテクスチャ形状を重要なパラメータとして扱い,テクスチャ領域で過度の分割を低減することを提案する.従来からテクスチャの空間的情報を利用したモデルとして,マルコフ確率場(MRF)を利用した研究が多い.Geman and Gemanは隠れ層としてエッジの存在を明に表すライン過程を導入した.実際の領域分割では,対象画像に制約を置かないため,近傍の画素分布をガウス型とすることで十分である. PanjwaniとHealeyは,ガウスマルコフ場(GMRF)パラメータを線形演算で求め,併合のための2つの候補領域の疑似尤度と,併合後の疑似尤度の比が小さい候補から領域を併合した. Panjwani等の方法は,自然画像に対し良い分割結果を示しているが,最小分割単位を4×4の矩形としたため,領域境界で矩形形状が目立ち,さらに境界近傍では,GMRFを用いるのではなく,色情報だけの領域併合しかできない欠点があった.そこで本研究では, Panjwani等と同様にGMRFを用いて線形演算でパラメータを求めるが,画像をRGBプレーンではなく,大田が提案した変換式により,色プレーン間で相関が少なくなるようにする.さらに,最小分割単位を矩形ではなく任意の形状になるようにし,最小分割単位から色による領域併合を行なわずにテクスチャ形状が利用できるようにする方法を提案する.
1996-09-04

GMRFを用いたカラーテクスチャ画像の領域分割

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