意味主導型パーサによる自由発話の解析

概要

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我々の研究室で現在開発中のスケジュール管理に関する音声対話システムにおける文解析手法および認識実験結果について報告する。文解析は通常の構文主導とは異なり、スコアの高い少数のキーワードから出発する意味主導型のisland-drivenパージング手法を用いている。今回認識実験の対象とする発話は、タスクの文法で受理できる定型的な発話に加えて、「えー」や「あのー」といった無音味語を含む発話、「明日の5時…には何か予定がありますか」といった文節内にポーズを含む発話、助詞の誤り・脱落を含む発話といった、非定型的な発話(自由発話)も含む。現在までに提案されてきた自由発話の解析手法の代表的なものはCase Frameを用いたものであるが、このCase Frameはタスク依存のものとなり,一般性はない。我々は自然言語処理としてもある程度の一般性を持ち、かつ仮説空間を限定するためにより多くの知識を,統一的に利用する手法としてネットワークベースの意味主導型パーサを開発している.
一般社団法人情報処理学会の論文
1993-03-01