記述名入力方式の提案
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概要
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1.1記述名の利用目的。計算機資源の参照法は、現状では、その資源対象が関係する管理体系下で識別する識別子を用いることが多い。そこで用いる特有の識別子を知らなかったり、間違って覚えていた場合には、正しく参照できないという問題点がある。そのため、その対象がどんな管理体系下に属し、どのような識別子で呼ばれるかを知らなくとも、対象を参照,識別可能な方式が望まれる。これは、対象を管理体系に基づいた識別子を用いて区別するのではなく、対象固有の性質を記述することにより実現できるであろう。どんな管理機構の下で働くかではなく、何をするかという機能を示す識別子を用いる方式である。この識別子を以下では、記述名と呼び、記述名のみを扱う。計算機資源の利用において、対象固有の記述を何について行なう必要があるだろうか。ある機能を持つ対象の存在の有無を問い合わせたい時がある。どんな機能を持つか分かっているが、対象の管理に依存した識別子(例えば、組織@場所@識別子の形式等で表現される)が不明であったり、曖昧である時がある。対象の持つ機能の動作に関心がある場合もある。例えば、計算機OS等の微妙な違いの為、ある処理を行なうコマンド名が正確に分からないが、処理を行ないたい場合等である。これらのことから、記述名には、(1)ある性質を持った対象が存在するか否かの問い合わせ(逆引辞書としての役割)、と(2)処理機能を記述することにより、処理を依頼する記述、の、少なくとも二種類が必要と考えられる。(1)は、存在の問い合わせであり、目的とする対象が一つである。一方、(2)は、処理の記述であり、処理対象の記述と処理自体の記述の二つの対象を持つ。このことから、(1)を問い合わせ型、(2)を「ある性質を持つ対象をどのように処理する。」、即ち、「〜を〜する」型と呼びたい。記述名を用いる時に、対象そのものの性質をどこまで詳しく書くか、どの性質までを記述するかについても考慮する必要がある。これらの記述量は可変にしたい。固定にするとその固定形式を知らないと使えないことになり、本論文の主旨から外れる。1.2記述名管理体系の構成。前節のような形態で、記述名を利用するためには、与えられた記述名を前節の(1)は、存在すればその記述名を返し、(2)では、関係する処理動作と処理対象の識別子を見い出し、対応する計算機上で実行可能な識別名(の組)(例えば、コマンド+引数)に変換する処理が必要である。そのために、記述名の入力法、結果の返し方、入力記述名の解析、記述名解決機構、等が必要と考えられる。これらの関係は、図1のようになるであろう。今回は、このうち、利用者インターフェース成法について考察する。[figure]
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1990-09-04
著者
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