一貫性制約を考慮したDB概念設計法

概要

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DBで管理する対象データを洗い出し整理するDBの概念設計は、DB設計を行う際の対象データの理解を助ける上で重要な技法となっている。この概念設計の技法には、様々なセマンティクスを表現するデータモデルに基づき対象データ間の関係を洗い出すトップダウンのアプローチと、正規化などに基づきデータ項目の関係を詳細に洗い出すボトムアップのアプローチが提案されており、実際にはこの両者を順に実施することが多い。この際に次のような問題がある。トップダウンアプローチで使用するデータモデルは様々なセマンティクスを用いて対象データを表現するが、このセマンティクスが後に続くボトムアップアプローチ、DB論理物理設計、プログラム設計に反映されず、無駄になっている。このためDB設計者には、必要以上に複雑で理解しがたいデータモデルを用いて無駄な作業をしているという不満がある。このような問題を解決するため、我々はトップダウンアプローチの後続作業で必要とするセマンティクスを明らかにし、必要最小限の共通性の高いもののみデータモデルに取り込み、その他のものは一貫性制約条件としてボトムアップアプローチで詳細に記述する方法を採用した。これに伴い、ボトムアップアプローチは一貫性制約条件を取り込むように改善した。2章でモデル表現とその考え方、3章で、概念設計の手順について述べた後、4章でボトムアップアプローチの改善点について明らかにする。
一般社団法人情報処理学会の論文
1989-10-16

一貫性制約を考慮したDB概念設計法

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