機能論理統合設計支援システムに関する検討

概要

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LSIの設計効率の向上を目的として、RTレベルのハードウェア記述を入力として論理設計を行う論理合成システムの研究が盛んであり、この分野では、ほぼ実用レベルのシステムが出現してきている。今後は一層の効率向上を目指し、機能設計段階からの設計を支援する機能論理統合設計支援システムの実現が望まれている。ここで対象とする、機能設計は特に熟練設計者の知的作業を必要とする分野であり、設計選択の探索範囲も広い。このため、対象を特定のアーキテクチャに固定するといった限定なしには、仕様記述から設計者の意図する論理回路を完全に自動生成することは困難である。そこで、設計者がデータパス構造と制御情報(以上をRT情報と呼ぶ)の生成過程に任意の時点で介入でき、指示を与えられる機構が必要となる。また、設計者がシステムに指示を与える際に、決定の妥当性や決定への指針となる情報を設計者に提供する評価解析ツールの充実も必要である。以上の事から、我々は図1に示すシステム構成を目指していくことを考えている。このシステムでは、設計者の要求に応じ、適切な評価解析ツールが呼ばれ、設計者の決定を支援する情報を提供する。例えば面積、スピードの見積りについては、必要とされる見積り精度に応じて論理合成まで行ない、その結果をRT情報の最適化にフィードバックさせることも可能である。本論文では、この様な機能論理統合設計支援システムへのアプローチとして、まず、アルゴリズムによる仕様記述を入力としてRTレベルの情報を合成する高位レベル合成システムと論理合成システムを統合した実験システムを構築し、その結果について報告する。
一般社団法人情報処理学会の論文
1988-09-12

機能論理統合設計支援システムに関する検討

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