画像特徴に基づくシーンの分類

概要

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これまでいくつかの画像理解システムが発表されている。それらは対象とするシーンを一つに限定し、その画像に対してシーンに関する知識に基づいて処理を行い、異なる物体毎に領域分割を行うというものである。これは、画像中にどんな物体がどの位置にあるかを示すことになるから、対象物を認識しそのシーンを理解したといえる。しかし、扱える画像は、そのシステムで想定する一つのシーンに限られており、そのシーンとは異質のものについては、領域分割は大変困難になる。真に画像理解を行うシステムは、どのようなシーンの画像が入力されても正しくシーンを識別し、対象物ごとに領域を分割してくれるものでなければならない。本研究では、このような観点から、多種類のシーンの分類を行うシステムの構築を目指している。現在画像データベースの研究においては、付加情報によらずに画像の意味内容により検索を行わせようという試みが盛んに行われている。意味内容により検索を行うには、膨大な数の画像一枚毎にそれがどのようなシーンでどんな物体が映っているかを理解する必要がある。現在の画像理解システムは、シーンを一つに限定すれば領域分割を正しく行うと考えられるので、膨大な数の画像を同種のシーン毎に分類できれば、それらのシステムと組み合わせて、意味内容による検索もある程度可能となるであろう。その点でも本研究は役立つものと考える。
一般社団法人情報処理学会の論文
1988-09-12

画像特徴に基づくシーンの分類

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