手書き文字時系列筆跡パタン解析1

概要

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これまで、オンライン手書き文字パタン認識のためにさまざまな手法が試みられてきた。しかし、研究の基盤となるべき共通に利用できるオンライン文字パタンデータベースは存在しなかった。認識技術の着実な進展のためには共同利用可能なデータベースは不可欠である。我々は今後のペン入力の実用場面を想定してそれに合ったデータベースを作成してきた。このデータベースは1人分約12,000文字から構成される手書き文字時系列筆跡パタンで現在までに当研究室で約30人分、他の協力機関より約70人分が収集されている。データベースに筆記する文字は約10,000文字の文章と約2,000文字の文字列から構成されている。筆記する字体には一切制限を設けていない。また、筆記終了後に誤字脱字を検査し、見つかった誤字脱字で筆記者本人が認めたものを書き直してもらうことでデータベースとしての信頼性を高めている。本稿では、当研究室で収集した30人分のデータベースを用いて、同一筆記者の筆跡パタンの変動解析についての報告を行う。
一般社団法人情報処理学会の論文
1996-03-06