樹木の休眠に関する研究(I) : ポプラ冬芽の休眠の深さ(1)
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概要
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ポプラの冬芽は, 休眠の最も深い時期でも, 30℃連続光で開芽する。しかし, 25℃以下では連続光下でも開芽しない時期がある。休眠導入期と解除期では, 25℃で同じように開芽しても, 20℃以下での開芽様相は大きくことなり, 両ステージの休眠のあり方のちがいを示唆している。冬芽は, 25℃でみると, 休眠導入期の初期では, 暗所で開芽できるが, やがて冬芽は光感応性を失って, 連続光下でも開芽できなくなる。野外での冬芽の状態をみるとき, 冬芽のうごきを支配しているのは, 休眠の深さと気温との相互関係であろう。休眠の深い時期は10月末から11月末であり, うごきにくい時期, すなわち開芽抑制度の高い時期は11月末から1月中旬となり, 耐冬性の高い時期と合ってくる。凍結処理は, 休眠を解除する効果もあるが, 10〜15℃(野外で開芽するときの気温)でみると, 凍結は開芽を抑制し, 休眠を深める働きをする。
- 日本森林学会の論文
- 1981-08-25
著者
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