十勝川上流域における河畔林の林分構造および立地環境 : 隣接斜面との比較から
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概要
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北海道十勝川において,河床変動撹乱の影響を受ける河床とその影響を全く受けない斜面の林分構造および立地環境を比較した。林分構造はクラスター分析により,河床で二つ,斜面で一つの計三つのグループに分類された。各グループは優占種と多様度指数によって特徴づけることができた。立地環境は基質と相対安定度から解析した。基質の各要素を変数とした主成分分析から抽出された第1主成分は,平均粒径,水分含有率,有機物含有率と相関が高かった。河床では斜面より基質の平均粒径およびこの第1主成分の分散が大きく,逆に水分含有率,有機物含有率の平均は小さかった。第1主成分と相対安定度は,クラスター分析で得られた林分構造のグループにより明瞭に区分された。河床では河床変動撹乱の強度とその後の安定期間の違いによって,狭い空間内に変異の大きな立地が作られる。したがって,その多様な立地環境に対応して,河畔林のモザイク構造が形成されたと考えられる。
- 日本森林学会の論文
- 1996-11-16
著者
-
中村 太士
北海道大学大学院農学研究院森林・緑地管理学講座森林生態系管理学分野
-
矢島 崇
北海道大学農学部造林学講座
-
菊池 俊一
北海道大学農学部森林科学科
-
菊池 俊一
北海道大学大学院農学研究院
-
中村 太士
北海道大学大学院 農学研究院
-
有賀 誠
北海道大学医療技術短期大学部理学療法学科
-
有賀 誠
北海道大学農学部
-
矢島 崇
北大 大学院農学研究院
-
矢島 崇
北海道大学大学院農学院
-
菊池 俊一
北海道大学大学院農学研究科
-
矢島 崇
北海道大学大学院農学研究科
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