北海道天塩川水系一支流におけるイトウ成魚の夏季生息場所利用 : イトウ生息地保全事項の提示
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
The summer habitat of adult Sakhalin taimen (Hucho perryi) was studied in a fourth-order tributary of the Teshio River, Hokkaido. Sakhalin taimen selected large pools with slow water velocity and canopy shade or cover (especially canopy shade). The maximum number of Sakhalin taimen observed in pools during three censuses was positively correlated with the percentage of canopy shade or cover, while the maximum body size was positively correlated with the bed area. The study section had a reach within some nature-oriented river works, but no taimen were found there, probably because of insufficient pool sizes and canopy shade or cover patch for this species. On the other hand, Sakhalin taimen in this study stream are known to spawn from May to June in first-, second- and third-order streams where meandering channels and riparian forests are well preserved. These results suggest the importance of preserving large deep pools with canopy shade or cover and allowing adult taimen to migrate upstream (first-, second- and third-order streams) and downstream (fourth-order streams) throughout the river system.
- 日本生態学会の論文
- 2002-08-10
著者
-
中村 太士
北海道大学大学院農学研究院森林・緑地管理学講座森林生態系管理学分野
-
山下 茂明
株式会社ドーコン環境保全部
-
中村 太士
北海道大学大学院 農学研究院
-
佐川 志朗
株式会社ドーコン環境保全部
-
佐川 志朗
ドーコン
-
中村 太士
北海道大
関連論文
- 北海道勇払地方における安平川河道閉鎖後の残存フェン群落の種組成と分布パターンの変化
- コウモリ類による日中のねぐらとしての橋梁の利用 : 北海道帯広市の事例
- 釧路湿原の現状と自然再生事業の概要
- 自然再生事業区域釧路湿原広里地区における湿原環境の実態 : 植生と環境の対応関係からみた攪乱の影響評価
- 自然再生事業区域釧路湿原広里地区における湿原環境の実態 : 酪農草地化および河川改修が湿原地下水環境に及ぼす影響
- DeltaForest:森林資源モニタリング調査のためのPDAとGPSを用いたナビゲーションシステム
- 応用生態工学の10年間
- 応用生態工学が担ってきた研究領域と未知の領域 : 現状認識と新たな視点の発掘をめざして
- 河川の階層構造に着目したサクラマス幼魚の越冬環境 : 越冬環境を考慮した川づくりの提言
- 地形変化に伴う生物生息場形成と生活史戦略 : 人為的影響とシステムの再生をめざして(日本地形学連合創立25周年記念シンポジウム「地形学の新展開」)
- 直線化された川の再蛇行化 : 分野間の協働について(生態系科学における大規模野外操作実験)
- 自然再生事業指針
- 炭素, 窒素安定同位体自然存在比による河川環境の評価
- 標津川下流域で行った試験的な川の再蛇行化に伴う魚類と生息環境の変化
- 再蛇行化に伴う底生動物群集の組成と分布の変化
- 標津川再生事業の概要と再蛇行化実験の評価 : 特集を企画するにあたって
- 自然再生 : 地域(region),流域(catchment),地区(local site)における分析と復元の考え方(「自然再生をめぐる学術と技術の展望」)
- 米国における水辺緩衝林帯保全・整備のための指針・法令等の整備状況
- 森林における歩行時のGPS測位精度評価
- 自然再生の考え方 : その原則と適用
- 北海道北部の河川支流域における秋季イトウ未成魚の生息場所と採餌様式
- 北海道駒ヶ岳における天然生カラマツ林の林分構造と成立過程
- 知床国有林の伐採が林分動態に与えた影響 : 択伐後10年間の林相と更新
- 十勝岳大正泥流による森林の攪乱と再生
- 河畔緩衝帯の生態学的意義と草地開発が水辺の生態系に及ぼす影響(草地と景観生態学)
- 河川改修が底生魚類の分布と生息環境におよぼす影響
- 北海道南部の山地小河川における細粒土砂の堆積と浮き石および河床内の透水性に関する研究
- 釧路湿原、広里地区周辺(表紙写真の解説)
- 5.農地開発に伴う石狩湿原湖沼の埋積速度の推定(一般研究発表会(口頭発表),2007年度秋季研究発表会)
- Cs-137及びPb-210を用いた土砂堆積履歴解析と流域侵食情報の把握(2003年度春季研究発表会)
- 北海道南西沖地震にともなう奥尻島の斜面崩壊の特徴と土砂滞留
- 1955北海道における土砂災害(3章 北海道における自然災害と土質工学)(北海道の土質と基礎)
- 地表変動に伴う森林群衆の攪乱様式と更新機構
- 「ランドスケープの構造と地形学」に関する総合討論の記録
- ランドスケープ概念による流域管理計画策定に関する一考察
- 資源の多様性と総合的管理に関する一考察 : 土地保全的視点から
- 北海道南部小渓流河川におけるシシャモの産卵場所選択
- 北海道渡島地方小渓流河川における魚類の春季生息場所選択 : 実験的管理における作業仮説の提示
- 北海道天塩川水系一支流におけるイトウ成魚の夏季生息場所利用 : イトウ生息地保全事項の提示
- 13) 北海道におけるブラウントラウトの自然繁殖初記録(一般発表(ポスター), 野生生物保護学会第 5 回大会講演要旨)
- 支笏湖流入小河川におけるアメマスの産卵床
- 河畔林・渓畔林研究の現状と課題(河川・渓流域の森林動態)
- 放射性降下物(Cs-137)を用いた釧路湿原河川流入部における土砂堆積厚の推定
- 火山泥流跡地における表層堆積物の物理的・化学的特性が植生に与える影響
- 十勝川上流域における河畔林の林分構造および立地環境 : 隣接斜面との比較から
- 知床国有林の伐採が林分動態に与えた影響 : 伐採5年後の林相と更新
- 北海道南西部の小河川幌内川における落葉の収支及び滞留様式
- ダムによる流量調節が河畔林に及ぼす影響について : 北海道札内川の事例
- 生態学的機能維持のための水辺緩衝林帯の幅に関する考察
- どうしたら川は蘇るか
- 生態学と河川工学の融合 (特集 河川法改正10年を迎えて)
- 川のあるべき姿を取り戻す (水と人間(4)川と環境の相関)
- 論壇 森と川と海のつながり--過去,現在,そして未来
- 論壇 森林機能論の史的考察と施業技術の展望
- 河畔林の河川水温への影響に関する熱収支的考察
- 物理環境による河川環境診断 (II) : 河川生物群集による診断結果の検証
- 河川・湿地における自然復元の考え方と調査・計画論 : 釧路湿原および標津川における湿地, 氾濫原, 蛇行流路の復元を事例として
- 北海道における自然復元の取り組み--釧路湿原の保全および標津川再蛇行化計画
- 物理環境による河川環境診断(I) : リファレンスとの乖離度による評価
- Q & Aコーナー
- 特集「ランドスケープの構造と地形学」によせて
- 河床の岩盤化が河川性魚類の生息環境に及ぼす影響と礫河床の復元に向けた現地実験の評価
- 自然再生事業の方向性
- 森林の公益的機能の限界と可能性
- ダム堆砂量に関わる要因と生態系保全上の課題
- 自然再生事業の現状と課題 (特集 生物多様性)
- 論壇 森林の公益的機能と施業計画論
- 夏期および冬期における樹冠下歩行時のGPS測位精度
- 国土保全と生態系管理 : レジーム・シフトを見据えて
- 北海道内のモモジロコウモリ Myotis macrodactylus における音声の地域変異
- 海と川と陸のつながりを復元する : 知床からの報告(パネリスト2,第17回野生生物保護学会北海道大会 公開シンポジウム)
- 風倒後の処理とエゾシカの採食およびそれに起因する植生への影響
- 造林木におけるアテ材形成と地すべり変動履歴
- 治山事業百年の歴史と将来への展望 : 生物多様性と生態系サービスの視点から (治山事業百年記念特集)
- 「森林機能評価基準」による北海道白老町ウヨロ川流域の水土保全機能評価
- 倒流木の除去が河川地形および魚類生息場所におよぼす影響
- 全国(マクロ)から地域の特徴を知る : 生物多様性の可視化(北方森林学会大会シンポジウム「生物多様性保全をいかに地域で具現化するか?」)
- 流域と川の変貌、そして再生への目標 (特集 検証=昭和30年代--高度経済成長前の自然と暮らし) -- (豊かだった自然からの変化)
- 多自然型川づくりの歩みと今後の展望 (特集・多自然型川づくりの10年)
- 実験的管理の構想と実践
- 生態系間の相互作用からみたランドスケープの保全(自然と文化の融合に向けたランドスケープ・エコロジーの展望)
- 水辺環境の保全と景観生態学 (特集 川はよみがえるか)
- 釧路湿原流域の土地利用が湿原内湖の水質に与える影響(会員研究発表論文)
- 河川合流部の土砂堆積形態と移動過程(会員研究発表講演)
- 知床国有林択伐跡林分の推移 : 択伐による林相変化と5年間の成長(会員研究発表論文)
- 知床国有林択伐跡林分の推移 : 択伐10年後の林相と稚樹層の変化(会員研究発表論文)
- 魚類生息環境としての淵の分類 : 積丹半島の事例(会員研究発表講演)
- 豊平川上流域における流木移動の実態(会員研究発表講演)
- 知床国有林択伐跡林分の推移 : 択伐5年後の稚樹の消長(会員研究発表論文)
- 大規模風倒跡地における風倒木残置と伝統的施業が森林更新初期3年間の遷移に与える影響(会員研究発表論文)
- 富良野川における1989年8月の土石移動の実態(会員研究発表論文)
- 苫小牧幌内川における河畔林の河川水温への影響(会員研究発表論文)
- 樽前山・覚生唐沢源頭部における夏期の侵食実態(会員研究発表論文)
- 宝来沢における低ダム群工法の砂防効果に関する考察(会員研究発表講演)
- 山地河川氾濫原地下水動態の数値解析(会員研究発表論文)
- 森林利用計画におけるランドスケープエコロジーの応用(会員研究発表論文)
- 樽前山麓幌内川流域における河岸部湧水の分布とその様式(会員研究発表論文)
- ハナカジカの生息環境についての一考察 : 底質に着目して(会員研究発表論文)
- 景域保全におけるGISの利用 : 土砂流出の視点から(会員研究発表論文)
- 微細砂堆積による河床透水性の低下がサクラマス卵の生残率に及ぼす影響(会員研究発表論文)