モミジニタイケアブラムシの寄生が若いオオモミジの長枝と葉の長さに与える影響
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概要
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カエデはほとんどすべての芽が同時に開き、数週間で新梢の伸長は完了する。モミジニタイケアブラムシは寄主の芽が膨らみはじめる前に孵化し、芽が膨らみはじめると発育を開始する。春にはオオモミジけ新梢の平均節間長と葉身の長さはモミジニタイケアブラムシの密度のピーク時の値が大きいほど小さい。この傾向は節間数の多い長枝ほど顕著である。アブラムシの寄生によって葉面積が小さくなると光合成に負の影響を与えるであろう。長枝の長さが短くなると、樹冠の拡張の程度は小さくなる。このような葉面積と新梢長の変化は樹木の競争に強い影響を与えることもあろう。アブラムシの高密度な寄生下では新梢1cm当りの葉面積は節間数が少ない小型の長枝では減少するが、5対以上の節間のある大型の長枝では増加した。この場合、カエデは大型の長枝の樹冠の拡張よりも光合成の設備にエネルギーを使用したことがわかる。
- 日本森林学会の論文
- 1994-05-01
著者
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