ズッキーニ黄斑モザイクウイルス(ZYMV)検出のためのモノクローナル抗体の利用
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概要
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ZYMVに対するモノクロ-ナル抗体(MCA)を作製し, その有用性をELISA法により調べた。4種類の抗体産生ハイブリドーマが産生する腹水中のMCAのサブクラスはすべてIgG<2b>で, その力価は10^7〜10^9倍で, 培養上清液中でのそれは1/1,000であった。試験した6種類の組合せのELISA法のうち, 最高の感度を示したのは, プレートをMCAでコートし, ポリクローナル抗体(PCA)を二次抗体として用いたときであった。この方法は, 純化ZYMVで0.1〜1ng/ml, カボチャ罹病葉粗汁液中で10~6〜10~7倍希釈までの検出限界を示した。MCA(ZYMV-45)を間接ELISA法(一次抗体を処理しない方法)で用いると, ZYMVとwatermelon mosaic virus 2を識別できた。したがって, 同法にPCAを用いた場合, この2種のウイルスを区別できなかったが, このMCAを用いる方法では, 両ウイルスの識別が可能となった。本法により圃場から採集された試料について検出試験を行ったところ, PCAを用いた二重抗体法による判定結果とすべて同一であった。以上の結果は, ウリ科作物の病原potyvirusを区別する場合に, 有用な方法を作出したことを明らかにしている。
- 日本植物病理学会の論文
- 1988-10-25
著者
-
Somowiyarjo Susamto
インドネシアガジャマダ大学農学部植物病理学研究室
-
佐古 宣道
佐賀大
-
佐古 宣道
佐賀大学農学部
-
野中 福次
佐賀大学農学部
-
Somowiyarjo Susamto
ガジャマダ大学農学部
-
Somowiyarjo Susamto
Gadjah Mada Univ.
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