超流通における使用記録の回収とプライバシー保護(<特集>:電子化知的財産・社会基盤)
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概要
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超流通は, 所有ではなく利用に応じた課金を行うコンテンツ流通システムであり, 利用者間のコンテンツのコピーを無制限に認めることができる.超流通に基づくシステムでは, 使用状況の記録を決済センターが回収し, それに基づいて利用者からコンテンツ提供者へのコンテンツの料金を精算するのが一般的である.回収される使用記録にはユーザIDとコンテンツごとの利用量の情報が含まれており, これらは, 料金の徴収と分配を正当かつ公平に行うために不可欠な情報である.そのため, 決済センターは利用者がどのコンテンツをどれくらい使用したのか把握できる.多くの利用者はこれを快適でないと感じるようになるだろう.料金の徴収にはコンテンツごとの明細は不要であり, また料金の分配にはユーザIDは不要である.末松らはこのことに着目し, 決済センターにおける徴収と分配の機能を分離したセンター分割方式を提案した.しかしこの方法では, センターへの送信が一括して行われるためセンター間の通信が利用者に不透明である.またセンターへ送信されるデータの内容の確認ができない.このため依然として心理的に不安が残る.本論文では, それぞれのセンターに必要な情報のみを個別に送信することで利用者のプライバシーをよりよく保護する.また, 送信される情報を利用者自身が確認できる送信手法を提案する.
- 社団法人情報処理学会の論文
- 2000-11-15
著者
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