オブジェクト再利用の超流通モデルの提案
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概要
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オブジェクト指向に基づくソフトウェア再利用技術は、ソフトウェア開発コストを大幅に削減すると考えられてきたが、期待ほどの効果を上げていないのが現状である。これは、 再利用を促進するための技術的基盤が欠如しているため、再利用の対象が主としてソースコードになり、小規模なグループでしか共有できなかったことによる。本論文では、オブジェクト単位の課金を実現するための機能を既存のオブジェクト指向言語環境に付加することにより、電子オブジェクトが広く流通されるような技術基盤を検討する。筆者らのグループは、ディジタル情報の流通基盤として超流通に関する研究開発を行なってきた。超流通では、ディジタル情報の「所有」にではなく、「利用」に対して対価を徴収する。つまり、利用するたびに使用記録が管理され、それを回収することによって料金を徴収し収入を再分配するシステムである。本論文では、電子オブジェクトの課金と再利用に関する「超流通モデル」を提案する。また、既存のオブジェクト指向言語に超流通機能を付加することによって、オブジェクトの課金および収益の適切な回収の可能性を実証する試作システムについても解説する。
- 一般社団法人電子情報通信学会の論文
- 1996-09-18
著者
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