有限射影平面を利用した効率のよい分散合意プロトコル
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概要
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本論文では,2ラウンドで計算を実行する分散分意プロトコルの通信構造について検討する.ネットワーク内の各ノードが持つ値を使用して計算を分散的に行う種々の分散アルゴリズムを総称して分散合意プロトコルと呼ぶ.分散合意プロトコルには分散コミットプロトコルや分散チェックポインティングなどが含まれる.分散合意プロトコルの処理は,各ノードの計算と通信の2つに分けられる.そのうち,通信の部分は異なる分散合意プロトコルで共通である.よって効率のよい通信方法を使うことにより分散合意プロトコルに必要なメッセージ数を減少させることできる.通信処理での各ノードの各ラウンドの宛先の集合を通信構造と呼ぶ.LakshmanとAgrawalaは有限射影平面を利用した通信構造を用いて4n⌊√<n>&rfllor;個のメッセージで動作する2ラウンドの分散コミットプロトコルを作成した.本論文では,有限射影平面の点と線の位置関係の対称性を利用した効率の良い通信構造の構成方法を示す.この通信構造を用いるとLakshmanとAgrwalaの方法に比べて半分のメッセージ数,2n⌊√<n>⌋個,で動作する分散合意プロトコルが作成できる.この通信構造を使用して分散合意プロトコルの例として2ラウンドの分散コミットプロトコルを構成し,その正当性を証明する.また,ノンブロッキングの分散コミットプロトコルへの応用についても述べる.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1994-05-15
著者
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