マルチメディア会議システムRTPと電子白板との組合せによる教育への応用

概要

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通信技術の発達により,遠隔地間を通信回線で接続し,講師側の映像を離れた地点に送信して授業を行う遠隔教育システムが使用されるようになってきた.現在までに実現されているシステムの多くは,テレビ会議システムをもとにしており,数Mbpsの広帯域の通信回線を使用しているものがほとんどである.これらのシステムの場合,講師の映像を送信しているときには,黒板の映像を送ることができず,また,逆に黒板の映像を送信しているときには講師の映像を送ることができないという欠点がある.これを克服するためには,両者の映像を送信すればよいが,そのときには通信回腺の容量が2倍必要になり,コストが高くなってしまう.テレビ会議システムではなく,コンピュータを利用したマルチメディア会議システムをベースにすれば,動画ウィンドウとコンピュータで実現された共有黒板を用いることにより前述の先負を持たない遠隔教育システムを構築することができる.しかし,コンピュータを利用したマルチメディア会議システムは,在席したままで会議ができるように設計されており,1つの地点に多人数がいるような構成には適していなかった.本稿では,著者らが開発しているマルチメディア会議システムをもとにし,遠隔教育システムにも応用できるようにした拡張について述べる.2章ではまず著者らのマルチメディア会議システムについて説明し,3章で遠隔教育システムにも使用できるようにした拡張とその構成について述べ,このシステムの利点を述べる.最後に4章でまとめを行う.
一般社団法人情報処理学会の論文
1993-09-27

マルチメディア会議システムRTPと電子白板との組合せによる教育への応用

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