子宮頚癌に対するEtoposideの抗腫瘍効果についての基礎的研究

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概要 Etoposldeの子宮頚部扁平上皮癌に対する抗腫瘍効果について基礎的知見を得るために子宮頚部中等度分化型扁平上皮癌株(SKG-IIlb)を用いてin vitroでの効果について検討した。再増殖測定法の結果からdose response curve を作成すると、Etoposldeの作用濃度と作用時間の増加とともにsurvival fraction は減少し、濃度依存性速効性かつ遅効性作用群であることが判明した。50%増殖抑制濃度は、2時間作用群では75μg/ml、24時間作用群では10μg/mlてあつた。3H-thymldmeの核内への取込みからみたEtoposldeのDNA合成抑制効果も濃度および作用時間に依存していた。50%DNA合成抑制濃度は、2時間作用群では13 0μg/ml、24時間作用群ては35μg/mlであつた。EtoposldeはSKG-IIlbに対し高濃度作用群ほど核の膨化・細胞質内空砲などの変性所見をもたらし、最終的に細胞を剥脱させることか判つた。cell kmetlcsへの影響をみると、10μg/mlではS期への集積によるcell cyde progression の延長がみられた。10 0μg/mlでは24時間作用て、50 0μg/mlでは4〜8時間作用でcell cycle progressionの停止がみられた。以上から、EtoposldeのSKG-IIlb細胞に対する殺細胞効果ぱ、作用濃度と作用時間の増加とともに増強し、これはDNA合成抑制効果とよく相関した。またこれらの結果は形態学的変化の程度やcellkmetlcsへの影響からも裏付けられた。Etoposldeを子宮頚癌に臨床応用する場合には、これらの基礎的成績をふまえた適切な投与方法を考案・選択する必要があると考えられた。
社団法人日本産科婦人科学会の論文
1986-11-01

子宮頚癌に対するEtoposideの抗腫瘍効果についての基礎的研究

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