重症心身障害児・者の機能障害とADL : I. 機能レベルと相関する諸要因
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概要
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重症心身障害児・者の長期的リハビリテーションの計画を考えるためには, 機能障害やADLの長期的変化の特徴をまず把握する必要がある. そこで, WHO(1980)が提唱する障害モデルを念頭に置き, 機能レベルの全体像およびその経年的変化を中心テーマとして検討した. 対象は一施設92名の入園者である. 結論として, 第一に現在の10歳代の入園者には, より年長の入園者と比較して重症化し, 先天性および早期産を含めた周産期の病因の相対的な増加を認めた. これは近年の周産期医療の進展の反映であろう. 第二に, 10歳代と比較して, 20歳以上では骨格変形の進行が認められ, 20歳代より年長にて機能障害関連項目間の, 有意な相関を示す項目の減少を認めた. 第三に, 各機能障害関連項目間の相関と座位保持の能力に関連する多変量解析(数量化I類)の結果から, 10歳代の機能レベルはまだ乳幼児期の機能障害等の要素と内的関連を保つが, 20歳より年長では関連が非常に弱くなった. 以上より, 重症心身障害児・者の場合には, おそらく20歳代を境に, 機能レベルに影響を与えるより基本的な要因が変化してくると推測された.
- 社団法人日本リハビリテーション医学会の論文
- 1998-06-18
著者
-
宮口 英樹
広島県立保健福祉短期大学作業療法学科
-
近藤 敏
広島県立保健福祉大学作業療法学科
-
田端 幸枝
広島県立保健福祉大学
-
冨田 豊
広島県立保健福祉短期大学
-
古山 千佳子
広島県立保健福祉短期大学
-
伊藤 信寿
広島県立保健福祉短期大学作業療法学科
-
宮口 英樹
広島県立保健福祉大学作業療法学科
-
宮口 英樹
広島県立保健福祉大学保健福祉学部作業療法学科
-
冨田 豊
慶応義塾大学月が瀬リハビリセンター リハビリテーション科
-
伊藤 信寿
県立広島大 保健福祉
-
田畑 幸枝
広島県立保健福祉短期大学作業療法学科
-
冨田 豊
県立保健福祉短期大学
-
伊藤 信寿
県立広島大学 保健福祉学部コミュニケーション障害学科
-
宮口 英樹
広島県立保健福祉大学
-
宮口 英樹
広島県立保健福祉短期大学
-
古山 千佳子
県立広島大学
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