各種味噌の粒度分布と味噌汁の沈降速度および官能検査

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概要

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12種類の味噌の不溶性物質量、粒度分布、それらの味噌汁の沈降速度および金網による官能的な味噌こし効果について調べた。味噌100g当りの水不溶性物質量は豆味噌の22.6gから白味噌の11.3gの範囲にあり、大豆の使用比率の高い味噌ほど多いようであった。豆味噌の場合の水溶性物質と水不溶性物質の比は2:1であった。いずれの味噌も、0.149mm以上と未満の粒子に2大別された。粒味噌および粒味噌に近い粒子分布のこし味噌ならびに最も粒度の細かいこし味噌において、官能的な効果が明瞭に認められた。両者の中間の粒度の味噌では官能的な効果は全く認められないかまたは僅かに認められたにすぎなかった。味噌汁の沈降速度は味噌の粒度が細かいほど遅い傾向があった。しかしながら、豆・粒、麦・こしおよび淡色・辛口・こしDの各味噌の沈降速度は、ほぼ同じ粒度の味噌に比べてかなり遅かった。これらの味噌の沈降曲線は他の味噌と異なり、粒度以外の他の要因の影響が示唆された。
1987-11-20

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