デンプン溶液の味覚強度(塩味・甘味)におよぼす粘度の影響
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概要
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食塩の塩味と砂糖の甘味におよぼす粘度の影響を,コーンスターチを用いて,マグニチュード推定法による官能検査で検討した。味覚の基準にはデンプン無添加の0.9%食塩溶液と10%砂糖溶液を用いた。その結果,コーンスターチ濃度が4%では,水溶液に比べて塩味と甘味の強度があまり変わらなかったが,8%,10%のような高濃度ではそれらの味覚強度が低下した。10%のコーンスターチ溶液では,基準に比べて塩味は80%,甘味は65%であった。また,ずり速度50s^<-1>での見かけの粘度をコーンスターチ溶液の粘度として,味覚強度との関係を調べた結果,粘度が急激に上昇するような濃度範囲で,味覚強度は顕著に低下することがわかった。以上の結果,デンプンの調理に際して,塩味や甘味の強度が粘度上昇によって低下することを考慮する必要があることが示された。
- 1999-11-20
著者
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