食酢の製造に関する研究 : (I)静地連続発酵について
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
Surface fermentation by Acetobacter pasteurianus, the traditional batch system of vinegar making in Japan, produces vinegar with better flavor but less in productivity than sumberged fermentation. For enhancing the productivity in surface fermentation, continuous fermentation system was conducted by changing initial acidity and alcohol concentrations, and depth of fermentation broth. The highest productivity was achieved with the depth of broth of 10 cm, initial acidity 2% to 3%, and initial alcohol concentrations 2.5% to 3.5%. Continuous surface fermentation under the optimum conditions was conducted for 80 days, and it showed almost 4.5% of the final acidity with 2 time higher productivity than that of the traditional batch fermentation system. The flavor of the vinegar produced by this method was better than those produced by both batch surface and submerged fermentations.Acetobacter pasteurianusを用いた,食酢製造のための表面発酵法の改良を試みた。1)大,小2つの発酵槽を用いて,表面発酵における液深の影響,仕込酸度,仕込アルコール濃度の影響を調べ,続いて連続表面発酵を実施した。2)液深においては,浅い場合は液が比較的均一になるが,蒸発による液温低下が起きやすく,10cm~20cmが生酸速度も高くなり,適当と判断された。3)初発酸度,初発アルコール濃度はそれぞれ2%~3%,2.5%~3.5%が過当であった。4)引卸酸度を4.5%に設定した場合は80日間発酵を継続でき,バッチ式発酵による場合の2倍の食酢を生産することができた。5)官能検査によれば連続表面発酵酢はバッチ式表面発酵酢や深部発酵酢こ比べて好まれる傾向にあった。
- 三重大学の論文
著者
-
川村 吉也
中埜酢店
-
川村 吉也
中埜酢店・中研
-
東出 敏男
(株)中埜酢店中埜中央研究所
-
川村 吉也
株式会社中埜酢店 品質保証室
-
嶋田 千尋
株式会社中埜酢店中埜中央研究所
-
東出 敏男
株式会社中埜酢店中埜中央研究所
-
川村 吉也
中埜酢店 中埜中研
-
川村 吉也[他]
株式会社中埜酢店中埜中央研究所
関連論文
- 果実酢の各醸造段階における脂溶性成分の変化 : 食品
- 醸造酢中の脂溶性成分について : 食品
- 輸入果実酢中の二酸化イオウ及びソルビン酸の残存量の実態調査
- 新規なキシラナーゼ生産菌の分離とその酵素の性質(酵素-糖質関連酵素-)
- 378 硫黄酸化細菌の分離同定と亜硫酸センサーへの利用
- 5 アルファルファ茎葉浸出液の耕種的利用に関する研究(第一報) : 鉄栄養との関連(中部支部講演要旨(その2))
- 17 アオウキクサによるアルファルファ緑葉脱タンパク上澄液の生理活性の検討(中部支部講演会要旨(その3))
- 西洋ワサビペルオキシダーゼの糖鎖構造解析とグリコアミダーゼA及びグリコアミダーゼFの基質特異性の相違 : 糖鎖工学
- ニューラルネットワークを用いた糖鎖情報からの疾患識別
- IgGシアリル糖鎖の3次元糖鎖マップ法を用いた構造解析 : 酵素
- 酵素反応とクーロメトリーを組み合わせた食品中のグルコース, フルクトース及びシュクロースの簡易迅速定量法の開発
- 酵素反応とクーロメトリーを組み合わせた食品中のエタノールの簡易迅速定量法の開発
- 高酸度食酢生産菌 Acetobacter polyoxogenes の膜成分と形態
- バイオセンサ法による西ヨーロッパ産ワインビネガー中の残存亜硫酸の測定法の検討
- バイオセンサ法による各種食品中の残存亜硫酸の測定法の検討
- 硫黄化合物を含有する生鮮野菜及びその乾燥物中の亜硫酸のバイオセンサ法と改良ランキン法の比較
- バイオセンサを用いる液体食品中の残存亜硫酸定量におけるアルカリ加水分解法の改良
- バイオセンサ法による各種水産食品中の残存亜硫酸の測定法の検討
- バイオセンサ法による食品中の残存亜硫酸の高感度測定と液体食品での自動定量の検討
- 247 バイオセルロース生産のための効率的培養法の開発
- 239 高細胞密度培養による食酢の生産
- 果実酢の品質に関する研究 : 第1報 : 開栓保管中に減少するワインビネガー中の残存二酸化イオウ
- (255) 食酢を利用した植物病害の防除 (日本植物病理学会大会)
- (254) 植物病原細菌および糸状菌に対する食酢の抗菌活性 (日本植物病理学会大会)
- 最近の非食品分野への食酢利用
- 固相抽出-GC法を用いた輸入果実酢中の8種保存料の迅速一斉分析法
- 食酢の製造に関する研究 : (I)静地連続発酵について
- 炭素安定同位体測定法による食酢の原料推定に関する研究
- 炭素安定同位体測定法による純米酢の原料推定に関する研究(第1報)
- 醸造酢の新生産技術と利用法の開発
- 芝地における土壌微生物相の変化(第2報) : 土壌改良材の施用が芝草の生育および葉腐病の発生に及ぼす影響
- 芝地における土壌微生物相の変化(第1報) : グリーンの土壌微生物相の特徴と土壌改良材および殺菌剤の施用がその微生物相に及ぼす影響