安山岩風化土の盛土材料への適用について : 国頭マージ特殊土の理工学的性質 (I) (生産環境学科)

概要

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安山岩類の風化残積土である久米島土の土質材料としての適応性について, いくつかの性質を他の国頭マージと比較しながら検討してきた。これらのことから, 次のことが結論ずけられる。1.久米島土は, 国頭マージの中でも最も粘土粒子を多く含む(0.005mm以下粒子75%)土である。2.標準締固め試験で得られる乾燥密度は, P_dmax=1.26g/cm^3程度で非常に低く, 締固めエネルギーを増してもその効果は薄い。また最適含水比も40%に近く, 高い値である。3.圧縮指数は0.34程度で圧縮性の土と云える。4.遮水性には富むが, 団粒構造の結合が強く, 圧密荷重51.2kgf/cm^3までかけても, 団粒は破壊せず, 透水係数はばらつく。5.締固め土の密度は低いが, 一軸圧縮強さは普通程度の値が得られ, 変形係数も大きい。しかし, D_<95>のφ_uの値が最適含水比と比べて極端に低下する。以上の他に, 地山の自然含水比が高く, 現場での含水比の調整が困難であるなどいくつかの問題はあるが, 低ダムの築堤用土としては十分に適合するといえる。
琉球大学の論文
1994-12-01