原位置土撹拌工法によって施工される地下ダム連続壁体の工学的性状に関する実験的検討

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ソイルセメントの収縮量は施工後1週間程度進行する。特にブリージングと初期硬化が起こる1日目の収縮が4〜5%と極端に大きい。この収縮率を現行の地下ダムに適用すると、連壁の高さを60mとすれば2.4〜3.0mに相当する連壁の高さが施工の翌日までに落ち込むことになる。この高さは明らかにダムの洪水吐の高さ、あるいは総貯水量に大きな影響を与えることになるので、施工時に収縮量を考慮した高さとしておくよう十分な配慮が必要である。また、施工中の材料分離や地下水の混入によってソイルセメントの水セメント比や磯率が大幅に変化するようなところでは透水係数や圧縮強度が変化することも考慮しておく必要がある。さらに、地下ダム連壁に打継目が存在することは、地震の場合に地盤の揺れに同調出来ない打継目で連壁に亀裂が生じることになる。連壁の連続施工ができるまでは連壁の打継目は補間杭などによって補強するなど、それなりの対策を講じて対処する必要がある。本研究を進めるに際し、資料収集から実験材料の提供までいろいろとご協力を頂いた沖縄県南部農林土木事務所のカンジン地下ダム担当の方々、実験にご協力頂いた元専攻生の原園智子、北村知周、嶺井志麻、仲村裕志の各氏に謝意を表する。
2003-12-01

原位置土撹拌工法によって施工される地下ダム連続壁体の工学的性状に関する実験的検討

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