島尻層泥岩地帯の切土ノリ面対策 : I. 硬度変化からみたノリ面風化(農業工学科)

概要

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びょう打ち銃と山中式土壌硬度計を使用して泥岩切土ノリ面の風化状態と硬度の関係について調査し, 以下の結果を得た。(1)未風化泥岩のピン貫入量及び硬度指数はそれぞれP=4∿6cm, Y=34∿37mmとなり, 泥岩表土ではそれぞれP=30∿40cm, Y=5∿25mmとなる。(2)ガリ侵食面ではP=3∿8cmとなり, 表層風化部が絶えず雨水によって洗掘されて泥岩が露頭している。(3)切土面は乾燥・湿潤を繰返し, P=15∿20cmの風化層を早期に形成する。深度25cm付近では含水比変化も小さく, 風化速度も緩慢となる。(4)非植生ノリ面ではP=10∿37cmが得られ, 風化土の崩落や小規模崩壊によってノリ面が絶えず後退している。(5)植生ノリ面ではP=10∿17cmが得られ, 植生の被覆効果によって表層及び内部の泥岩の乾燥化が抑制され, 風化速度も緩慢となる。(6)地すべり多発斜面の軟化泥岩の硬度はP=25∿30cm, Y=24∿26mmを示し, かなり強度を低下させている。
琉球大学の論文
1981-11-30