南極沿岸域昭和基地での垂直レーダーを用いた降水量の研究(英文)
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概要
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1987年から始まった「南極域の気候変動に関する総合研究」計画の中で, 雲降水の観測用として1988年に昭和基地に新しい垂直レーダーを設置した。このレーダー観測から1988年の降水量は, 1989年の降水量の約半分であることが見積もられた。1988年2月23日から1989年2月22日までの1年間の降水量は, 約200mm, 1989年2月1日から1989年11月30日までの降水量は約390mmであった。毎年の昭和基地の海氷上の最大積雪深の観測データ, 昭和基地に近い大陸上の旅行ルート沿いの年積雪量のデータも1988年は非常に小さい値を示していた。1988,1989年の降水量の季節変動データ, マラジョージナヤ基地のデータなどから判断すると, 1988年の昭和基地の降水量が非常に少なかった理由は, 秋ではなく, 冬と春の降水量が平年に比べて少なかったことにあると考えられる。
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