<資料>大学病院等高度先進医療を行う病院において高齢者をケアする上で看護婦が抱く困難感について
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概要
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大学病院等高度先進医療を行う病院において高齢者をケアする上で看護婦が抱く困難感を明らかにする目的で,C大学医学部附属病院の5年以上の看護経験をもつ看護婦を対象に,高齢者をケアする上で困ったこととその理由について,3回の記述式の調査を行った。調査対象者123名のうち,第1回目調査の回答者は56名(回答率45.5%),第2回目調査の回答者は43名(回答率76.8%),第3回目調査(3)の回答者は17名(回答率39.5%)であった。第1回目調査の分析により,高齢者をケアする上で困っていることについて,9カテゴリー,すなわち,「自分中心のものの考え方,行動の仕方をする」「患者を尊重し,患者にあった言葉かけを考えるのが難しい」「回復途上に問題を生じやすく,順調に回復しない」「老化という自然の経過と病気の区別がつけられない」「自立能力が低い」「家族援助が難しい」「患者,家族が退院を希望しない」「患者との対応に手間がかかりスムーズにいかない」「よい看護がしたいができない」に分類した。第2回目調査ではこれらの項目について該当するかを問い,該当すると答えた者が最も多かった項目は,「患者,家族が退院を希望しない」のうちの〔患者,家族が退院を希望しない〕22名(51.2%)で,次に多かった項目は,「患者,家族が退院を希望しない」のうちの〔患者の療養に対し家族の協力を得ることが難しい〕20名(46.5%)であった。さらに,困ったことについて,その理由の記述から,何に,なぜ困難感を抱くのかについて分析をすすめ,高齢者ケアを行う上での困難感の対象として,『業務がスムーズにすすめられないこと』『よいケアをしたいができないこと』『コミュニケーションの難しさ』『アセスメントの難しさ』『危険性』『家族看護の難しさ』『看護婦の心身への影響』の7つのコアカテゴリーを見いだした。
- 千葉大学の論文
著者
-
佐藤 禮子
千葉大学看護学部
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野口 美和子
千葉大学看護学部
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湯浅 美千代
千葉大学看護学部
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佐藤 禮子
千葉大学 大学院 看護学研究科 看護システム管理学
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野口 美和子
千葉大学看護学部成人看護学第一講座
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吉田 千文
千葉大学大学院博士後期課程
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内山 順子
千葉大学医学部附属病院
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