きびアルコール可溶性蛋白質の構成ポリペプチド(B. 生活科学)
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概要
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70%アルコール抽出により, きびからアルコール可溶性蛋白質が得られた.本蛋白質はSephadex G-100でのゲル濾過によりF-1からF-4の4画分に分離され, その内分子量約10万以上に相当するF-1,分子量約4万から10万に相当するF-2が主要画分であると示された.一方, アルコール可溶性蛋白質を還元さらにS-シアノエチル化した後, 同様にゲル濾過を行なうと, 先のF-1に相当する画分が消失しF-2に相当する画分が増加した.アミノ酸分析からは, F-1,F-2の組成は全んど同一であることが示された.非還元系でのSDS-ゲル電気泳動では, アルコール可溶性蛋白質は主にポリペプチドとして分子量4万と2万の両者, F-1は分子量4万, F-2は分子量2万のものを示した.さらにこれらを還元S-シアノエチル化した場合, その電気泳動パターンは皆同一となり, 分子量2万を与えるポリペプチドの主バンドのみとなった.以上の結果より, きびアルコール可溶性蛋白質は基本単位として分子量2万のポリペプチドを有し, これがSS結合や疎水結合等によりさまざまに分子量を異にするポリペプチド会合体を構成していると結論できる.
- 京都府立大学の論文
- 1978-11-30
著者
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