<報告>高齢者のQOL
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概要
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はじめに : N県N町, S町およびS県I市の65歳以上の高齢者を対象に介護保険導人直前の高齢者のQOLを測定した.方法 : 1999年11月より, 角田らによって作成されたQOL質問票を用いアンケート調査を行い, 対象のQOLを測定し, 同時に介護認定審査結果を調査した.結果 : 対象は男性40名, 女性131名であり, 平均年齢は81.3±7.0歳であった.QOL質問票の得点は地域で異なっており, N町では319.8±53.5,S町では355.6±69.0,I市では358.3±60.2であり, N町の得点は他の地域に比べて有意に低かった(p<.01).介護認定審査結果から自立と認定された自立群と要支援および要介護と認定された要支援以上の群とを比較した結果, 自立群では358.9±68.1,要支援以上の群では326.8±54.5であり, 自立群の方が有意にQOL得点が高かった(p<.01).性別で比較した結果, 女性では351.5±61.1,男性では320.2±68.8であり, 有意に女性の方が高かった.考察 : 高齢者のQOLには地域差が存在する可能性があること, ADLが関連していること, 性別により違いがある可能性があることが窺われた.
- 県立長崎シーボルト大学の論文
著者
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古川 秀敏
県立長崎シーボルト大学看護栄養学部看護学科
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国武 和子
県立長崎シーボルト大学看護栄養学部看護学科
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野口 房子
県立長崎シーボルト大学看護栄養学部看護学科
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小林 美智子
県立長崎シーボルト大学 看護栄養学部看護学科
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小林 美智子
長崎県立長崎シーボルト大学 看護栄養学部看護学科
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