注射業務の作業工程における安全性の現状と課題
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概要
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本研究の目的は, ナースの注射業務における作業工程の現状と課題を安全の視点から明らかにすることである。調査はN県内の病院(100床以上)に勤務するナース465名から, 緊急時を除く注射業務の対象者自身の体験を, 著者らの作成した質問紙で回答を得た。調査結果は, 口頭の指示受け52.9%に加え処方箋の転記があり, 43.7%のナースが他のナースへ口頭で注射準備を依頼している。ナースの注射薬の準備において, 31.8%が複数患者の注射薬を同時に取り出し, 必ず3回以上確認をするのは48.8%, 患者個別トレイの実施率は24.9%, 注射器の目的外使用は68.0%, 作業の中断は69.0%であった。本調査から, 指示伝達方法の改善と取り決めの明文化, 患者と注射ルートについて薬剤の個別化を図る方策, 多様な作業手順や段取りの安全性の吟味, 一貫した作業を行なうための業務の改善, 注射業務に関する知識と技術の教育の課題が明らかになった。
- 新潟青陵大学・新潟青陵大学短期大学部の論文
- 2002-03-10
著者
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