卵白タンパク質の脂質代謝改善作用の一部はオボムコイドの存在による
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概要
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ウズラ卵白オボムコイド(OM)を添加していないコントロール飼料と,飼料100g中にOMを1%含有するOM飼料,1% OMと同等のインヒビター活性を有する量のウズラ卵白を含むEW飼料を作製し,ラットにそれぞれの試験食を3週間摂取させた.試験食終了時の解剖前に,小型動物用X線CT装置にて撮影を行い,体脂肪の比較を行った.その後解剖を行い血液,肝臓,膵臓を採取した.摂食期間中の体重,摂食量の増減の記録,また解剖時得られた血液,肝臓の脂質成分の定量,肝臓,膵臓の臓器重量,タンパク質量,各種酵素活性の測定を行った.CT撮影の結果,皮下脂肪量においてコントロール群よりOM, EW両群で有意な低下を示した.また脂肪率,内臓脂肪量においてはコントロール群よりOM, EW両群で減少傾向にあった.さらにOM, EW群はコントロール群と比較して,膵臓重量,膵タンパク質量,膵酵素活性において有意な上昇が見られた.しかし,血漿の脂質成分分析結果は異なるものであった.したがって,OMは卵白タンパク質の脂質代謝改善作用の全てではなく,一部のみを担うことが示された.
- 2011-05-15
著者
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田代 操
武庫川女子大学生活環境学部食物栄養学科
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田中 翠
武庫川女子大学生活環境学部食物栄養学科
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小垂 眞
京都光華女子大人間関係学
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田代 操
武庫川女子大学
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大賀 早希
武庫川女子大学生活環境学部食物栄養学科
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小垂 眞
京都光華女子大学健康科学部健康栄養学科
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田中 翠
武庫川女子大学
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