セキュリティプロトコルにおける暗号化メッセージの送信者による認知に関する検証法
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概要
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メッセージの認証の検証において, 受信者が受信メッセージを全体として認証していても, その中の公開キーあるいは受信者の秘密キーにより暗号化された部分メッセージを送信者自身が暗号化して送信したかを知ることは出来ない.我々はこの問題を解決するために以下のアイデアを提案する.(1)同一のメッセージの複数の出現の間に優先順序のあるプロトコルのみを対象とする.(2)セキュリティプロトコルの解析において, 送信者が各送信時に保有しているメッセージの集合を推定する.これらのアイデアにより, 送信者が送信された部分メッセージの内容を知っていたかどうかを決定することができる.このアイデアの実用性の検証のため, 我々はBAN論理を拡張して我々のアイデアを導入した検証システムを作成した.このシステムを簡単な例題の検証に適用することにより, 我々の検証法の有効性を示した.本論文の方式により, 従来の研究では考慮されていなかった, 公開キーあるいは受信者の秘密キーにより暗号化され, 共用キーや送信者の秘密キーによる暗号化メッセージに含まれる, 部分メッセージの信頼性の検証が可能となった.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 2000-09-08
著者
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