記号論的暗号解析を用いたOblivious Transferプロトコルの解析(セキュリティ,<特集>フォーマルアプローチ論文)
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概要
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BheryらはDolev-Yaoの記号論的な手法をもとに,暗号文から得られる部分情報を推論可能な演繹体系(Judgment-Deduction System, JD体系)を提案している.しかし,従来のJD体系は, Oblivious Transfer (OT,紛失通信)プロトコルに対し, OTが満足すべき性質を検証するための記述能力を保持していなかった.本論文では, OTの性質を検証可能な形式体系を提案し,提案する形式体系を用いて, OTプロトコルの一種である1-out-of-2 OTの実現例として知られるEGL85プロトコルが, 1-out-of-2 OTとして達成すべき二つの基本性質,及びアプリケーションを考慮した際に要求される二つの追加性質を満足することを示す.その結果, EGL85プロトコルは,二つの基本性質を満足するだけでなく,送信者が送信しようとする二つのメッセージの同一性を受信者が検出可能であることが示され,その具体的な検出方法を示した.
- 2009-05-01
著者
-
小黒 博昭
東京工業大学大学院情報理工学研究科計算工学専攻
-
萩原 茂樹
東京工業大学大学院情報理工学研究科計算工学専攻
-
米崎 直樹
東京工業大学大学院情報理工学研究科計算工学専攻
-
小黒 博昭
東京工業大学大学院情報理工学研究科計算工学専攻:(株)nttデータ技術開発本部siアーキテクチャ開発センタ
-
小黒 博昭
東京工業大学 工学部
-
米崎 直樹
東京工業大学大学院情報理工学研究科
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