抗てんかん薬と骨萎縮性病変 : 3年間追跡調査
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概要
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われわれは同一精薄施設の長期入所者87例(うち62例はAED服用群)を対象として, 抗てんかん薬(AED)と骨萎縮性病変の発生状況および, 1α-OH-D_3(VD)の骨萎縮性病変に対する効果について, MD法, MD/MS法を用いて3年間の追跡調査を行い, 以下の結果を得た。初回(1986年)のMD法で正常であった57例は, VDを投与しなかったところ, 徐々にMD法で異常が出現し悪化した。なかでもAED服用群(42例)に悪化傾向が強かった。初回のMD法で異常を認めた30例は, VDを投与したところ, 骨皮質の骨塩量(GS max)の増加を主体に改善傾向を示し, 3年間投与してもVDの効果の減弱や副作用は認められなかった。なかでもAED服用群(20例)の方が未服用群(10例)よりも平均骨塩量(ΣGS/D)と断面2次モーメント(I)が増加した。以上のことから, 特にAEDの投与中に認められた骨萎縮性病変には, VDの投与が有効であった。今回の対象とした精薄施設の入所者は全体的に特異なレーダーチャートを示したが, それは主に骨の横径発達の遅滞に関連していると思われた。
- 日本てんかん学会の論文
- 1991-04-30
著者
-
中沢 洋一
久留米大学医学部精神神経科
-
石田 重信
久留米大学医学部精神神経科
-
辻丸 秀策
久留米大学大学院比較文化研究科
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連理 貴司
植田病院
-
佐藤 洋美
久留米大学精神神経科
-
安楽 武彦
久留米大学精神神経科
-
植田 清一郎
植田病院
-
植田 二郎
社会福祉法人桜園
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