外用コルチコステロイド療法における全身的影響について -特にbetamethasone 17， 21-dipropIonate外用時における-

概要

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0.064% betamethasone 17， 21-dipropionate 外用剤の種々量を，皮膚疾患患者に用い，その全身的影響を観察した．　単純塗布では，1日量 10g まではほとんど影響がないが，密封条件下では，1日量5gで血漿 cortisol の低下が見えはじめ， 30g 使用時には，血漿 cortisol ならびに好酸球の減少のほかに，血糖値の上昇が出現した．ただし，7日間の連用では，これらの変化は，使用中止により，速やかに回復した．また， log を密封条件下で数週間連続して適用しても，中止後の回復は速やかであった.　betamethasone　1日2 rag， 7日間内服例では，血漿 cortisol および好酸球の減少が観察されたが，前者の変化は，中止後の回復が遅かった．なお，上述外用・内服前後における合成 ACTH にたいする副腎皮質の反応性は，正常に保たれていた．コルチコステロイド使用時の全身的影響と臨床的な副作用の関連性について，著者らの見解を述べた．
公益社団法人日本皮膚科学会の論文