sulfa剤による光線過敏症に関する研究 : その4.生化学的観察
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概要
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sulfanilamide(SNAm)による光線過敏症の機序をうかがう目的で, モルモット腹部皮膚に, 紫外線(UV)照射, SNAm皮内投与後UV照射, p-hydroxyl-aminobenzene sulfonamid(PHABSA)皮内注射の処置を行ない, 皮膚反応を観察するとともに, 局所の生化学的定量を施行して, つぎのような成績をえた.1)SNAm皮内投与後UV照射の効果は, UV照射単独のそれの増強像である.2)PHABSA皮下注射はそれ単独で, SNAm注射後UV照射を併用したさいと同様の効果を示す.3)局所のprophyrin代謝は著変を示さない.4)局所のDNAの変動は複雑であるが, 原因的な意味をもつものではなく, 二次的ないし随伴的なものと思われる.5)皮内に投与されたSNAmは, UV照射によってPHABSAに変化し, これがacid phosphatase活性を賦活, ついでhistamineを遊離し, これによって炎症性変化を招来するものと推察される.
- 日本アレルギー学会の論文
- 1973-06-30
著者
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青木 和夫
大阪市立皮膚科
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下峠 雅史
大阪市大皮膚科
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斉藤 忠夫
大阪市大皮膚科
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青木 和夫
大阪市立大学医学部皮膚料教室
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下峠 雅史
大阪市立大学医学部皮膚料教室
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斉藤 忠夫
大阪市立大学医学部皮膚料教室
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