マスト細胞脱顆粒の組織化学
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概要
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マウス腹部皮膚のマスト細胞は, malicおよびsuccinic dehydrogenase, acid phosphatase, β-glucuronidase, leucine aminopeptidaseおよびPAS (diastase抵抗性)が陽性, monoamine oxidase, G-b-Paseが弱陽性を示し, ともに活性は主として顆粒部分に限局するが, non-specific esterase, alkaline phosphataseおよびATPaseは陰性である.一方, sinomenine皮下注射によつて脱顆粒を惹起せしめれば, monoamine oxidase, β-glucuronidaseおよびPAS反応は比較的早期に陰性化するに反し, 他の陽性酵素活性は, 細胞外に放出された顆粒にも, ほぼ正常時と同様に見出すことができる.ただし, 元来陰性であつた酵素活性が脱顆粒によつて賦活されることはない.以上は, マスト細胞に特有な機能に関連する酵素が比較的不安定であることを物語るとともに, 脱顆粒現象に力源授受過程が密接な相互間系を有することを示唆している.
- 日本アレルギー学会の論文
- 1971-06-30
著者
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