対人ストレスの日米比較?親密性とソーシャルスキルの観点から?
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
日米の大学生を対象とした質問紙調査によって,高親密/低親密関係それぞれにおける対人ストレッサー頻度,それらとソーシャルスキルの関連,およびディストレスへの影響の文化差について検討した。対人ストレッサー頻度に関して,対人葛藤(ケンカや対立)の文化差は示されなかったが,対人過失(迷惑をかけること)と対人摩耗(本音の抑制や気遣い)については文化と親密性の効果が見いだされ,なかでも日本・高親密条件では他の条件と比較して対人過失の頻度が最も高く,一方で対人摩耗は相対的に低かった。対人ストレッサー頻度の文化差に対するソーシャルスキルの影響として,日本のほうがアメリカよりも高親密関係の対人過失頻度が高いという文化差に対するスキルの媒介効果が有意であった。また,高親密関係における対人葛藤頻度とスキルの関連について,アメリカでは高スキルほど対人葛藤頻度が低いという負の関連が示されたが,日本ではそのような関連は示されないという文化の調整効果が見いだされた。対人ストレッサーとディストレスの関連については,高親密関係の対人ストレッサーについて,アメリカより日本の方がディストレスとの関連が強いという文化差が見いだされた。
著者
-
橋本 剛
静岡大学人文学部
-
高井 次郎
名古屋大学
-
矢崎 裕美子
名古屋大学大学院教育発達科学研究科
-
吉田 琢哉
東海学院大学
-
矢崎 裕美子
日本福祉大学全学教育センター
-
森泉 哲
南山大学短期大学部
-
Oetzel John
ワイカト大学経営学部
関連論文
- 学会ブロック研究発表 中部ブロック研究報告 地区部会研究会より
- PG2-11 ソーシャルスキルとしての携帯電話利用 : 携帯電話ソーシャルスキル尺度作成の試み(社会)
- 在日留学生に必要なソーシャル・スキル
- 共生と平和の科学『子どもの人権』『環境』『ジェンダー』を軸に共生と平和を考える : 生徒アンケート 3年間の年次比較(新教科群4),III.高校新教科群の取り組み)
- 新教科 (4) 共生と平和の科学『子どもの人権』『環境』『ジェンダー』を軸に共生と平和を考える : 3つの軸の広がりと結びつきを意識した2年目の実践(III. 中学選択プロジェクト・高校新教科群)
- PG46 大学生の適応過程に関する研究 (11) : 社会的スキル得点の変化及び社会的スキルとライフイベントの生起の関連
- PG45 大学生の適応過程に関する研究(11) : 4年間のライフイベントの推移
- PA54 大学生の適応過程に関する研究 (7) : 社会的スキルとライフイベントの生起の関連 (2)
- PB35 大学生の適応過程に関する研究(4) : 社会的スキルとライフイベント生起の関連
- PF033 学生にとっての「コミュニケーション力」とは(2) : インターンシップ研修による変化
- 看護職員のモラールに影響を及ぼす婦長のリーダーシップおよび社会的勢力の効果について
- リ-ダ-シップ・プロセスにおける感情的反発およびパ-ソナル・パワ-の影響--モデレ-タ効果,メディエ-タ効果の検討〔英文〕
- PA042 就職に関する情報探索行動尺度の作成(2) : 就職活動の結果に与える影響
- 就職に関する情報探索行動尺度の作成
- 依頼および断りの状況における直接的・間接的対人方略の地域比較
- PC079 卒業生による学部カリキュラム評価と大学生活満足度
- 看護師の対人ストレッサーとバーンアウトの関連
- 対人ストレッサー尺度の開発
- 心理臨床家の教育における倫理学的、法学的課題 : 大学院教育および生涯教育に関する検討
- 対人ストレスの定義と種類 : レビューと仮説生成的研究による再検討
- 大学生の友人関係におけるストレッサーの自己評定と他者評定 : 親密性や社会的スキルは友人の悩みの理解に寄与するか
- 対人関係領域による支援的/問題的介入と心理的ストレスの関連
- 四人将棋プログラムの基本的アルゴリズム
- 大学生の適応過程に関する研究(15) : ソーシャルネットワークサイズの変化を中心に
- PE48 社会的ネットワークと孤独感の関連 : その肯定性/否定性を含めて
- 大学生における対人ストレスイベントと社会的スキル・対人方略の関連
- 大学生の適応過程に関する縦断的研究(1)
- 社会 A-7 青年における対人ストレスイベントと社会的スキル・対人方略の関連
- コンピュータ将棋における指し手の順序付けによる探索効率化(ゲームプログラミング)
- K129 教師評定による中学生用学校適応尺度の作成(2) : 学年・性別ごとの得点の比較(口頭セッション21 学校適応2)
- K128 教師評定による中学生用学校適応尺度の作成(1) : 信頼性と妥当性の検討(口頭セッション21 学校適応2)
- 創造的問題解決に対する態度と教育訓練後の態度変容
- PF034 学生にとっての「コミュニケーション力」とは(3) : 保育実習経験による違いの検討
- 対人コミュニケーション場面における自己主張性方略の規定因 : 対人関係と自他意識の観点から
- Japanese-English Differences in Aggressive Responses of English Learners
- 創造的問題解決訓練が日本人管理者の拡散思考に対する態度に及ぼす効果
- PH2-08 就職に関する情報探索行動と個人特性及び就職活動満足度との関連 : その2:社会的スキルと刺激欲求に注目して(社会)
- G-2 大学生の進路探索行動を予測する要因の検討(研究発表G)
- 大学生の進路探索行動に関する縦断的検討 : キャリア・パースペクティブ及び他者の期待認知の観点から(平成17年度心理発達科学専攻修士学位論文概要)
- 期待に応じた自己認知の変容と精神的健康との関連:自己概念の分化モデル再考
- 怒り感情の制御に関する調整要因の検討:感情生起対象との関係性に着目して
- チェスライクゲームにおける普遍的指標
- K031 コミュニケーション力(りょく)尺度作成の試み(2) : インターンシップ研修の効果に関する検討(口頭セッション5 コミュニケーション)
- K030 コミュニケーション力(りょく)尺度作成の試み(1) : 因子分析による検討(口頭セッション5 コミュニケーション)
- 感情表出に対する態度が親密で対等な二者関係における怒り感情制御方略および親密度に及ぼす影響
- 就職に関する情報探索行動と個人特性との関連--内定獲得状況に着目して
- 大学生がイメージする「コミュニケーション力」と職業に対する志向性--愛知淑徳大学生を対象として
- 在日外国人留学生の適応研究の総括
- P2-38 年をとるほど丸くなる? : 個人属性による対人ストレス、サポート、孤独感、自尊心(ポスター発表(2))
- 新しい学士課程観に基づくコンピテンシーの検討 : 「日本福祉大学スタンダード」と達成動機・親和動機との関連
- 対人ストレスの日米比較 : 親密性とソーシャルスキルの観点から
- 食行動はどのような文脈で情報呈示されるか?-書籍名の分析による関連目標の検討-
- 対人ストレスの日米比較?親密性とソーシャルスキルの観点から?
- 大学生の食生活目標が健康的な食行動に与える影響 : 目標間の構造的認知による調整効果の検討
- インターンシップ経験によるコンピテンシーの変化 : 動機と研修の型からの検討
- 2012年度全学教育センターFD活動報告
- 対人葛藤対処方略の選択に対する関係目標の影響―接近―回避の軸に基づく検討―
- P1-27 新しい学士課程観に基づくコンピテンシーと達成・親和動機との関連 : 日本福祉大学スタンダード4つの力の観点から(原理・方法,社会,ポスター発表)
- キャリア・パースペクティブとその形成要因としての進路探索行動 : 大学生を対象とした短期縦断的検討
- P2-09 社会的自己制御の発達的変化の検討 : 中学生・高校生・大学生を対象とした横断的調査(発達,人格,ポスター発表)
- PA032 大学生の進路選択における親の期待認知について : 因子分析の結果および時期による得点の変化(ポスター発表A,研究発表)
- 「コミュニケーション力」を伸ばすための授業実践と学生の自己評価
- 2013年度全学教育センターFD活動報告
- PF-095 過剰適応傾向と対人ストレスの関連(社会,ポスター発表)
- P1-40 大学生における援助要請と一般的信頼の関連(原理・方法,社会,ポスター発表)
- PF-097 大学生の食生活目標が健康的な食行動に与える影響 : 目標間の構造的認知による調整効果の検討(社会,ポスター発表)
- PC-024 メッセージの合目標性が説得効果に及ぼす影響 : 食生活に関するメッセージを題材として(社会,ポスター発表)
- PE-064 社会化エージェントの多層的影響に関する研究(2) : 親と教師による相互補完的役割に着目して(社会,ポスター発表)
- PE-065 社会化エージェントの多層的影響に関する研究(3) : 友人関係機能と家族・近隣ネットワークの調整効果(社会,ポスター発表)
- PE-063 社会化エージェントの多層的影響に関する研究(1) : 親・友人・地域住民・教師の各エージェントが社会的情報処理に及ぼす影響(社会,ポスター発表)
- P1-16 葛藤直面時の意識内容が対処方略選択に及ぼす影響(原理・方法,社会,ポスター発表)