放線菌によるヒアルロニダーゼの生産に関する研究(第1報) : ヒアルロニダーゼ生産菌の分離同定と活性測定法
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概要
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現在まで病原性細菌以外には,その存在が知られていなかったHAase生産菌を,土壌より分離した放線菌の中より初めて発見し,その菌の菌学的性質を検討した結果,新種と認めSt. hyalurolyticus nov. SP.と命名した.細菌以外の微生物でHAaseを生産する菌を見いだしたのは,これが最初である. 酵素活性の灘定はTolksdorf法を本藤のHAaseに適台するように改変した.その結果,ビアルロニダーゼ活性を有する培養濾液は,現在までに知られているHAaseとは異なった性質をもち,至適pHは5.0付近,作用至適温度は65〜70°Cと非常に高く,この点からしても今までのHAaseとは異なったものであり,とくに熱に安定な酵素と考えられる.
- 社団法人 日本農芸化学会の論文
著者
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大矢 隆一
天野製薬株式会社中央研究所
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金子 安之
名古屋大学農学部
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大岩 仁志
名古屋大学農学部発酵化学教室
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窪田 重行
名古屋大学農学部発酵化学教室
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金子 安之
名古屋大学農学部発酵化学教室
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大矢 隆一
天野製薬株式会社
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