ブチル細菌の蛋白分解酵素について(第4報) : アセトン・ブタノール菌蛋白分解酵素と金属イオンとの関係
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概要
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アセトン・ブタノール菌,東大314号菌の生産する蛋白分解酵素と2個金属イオンとの関係につて試験して次の結果を得た. (1) 10-4MのEDTAによって殆んど完全に失活する.この失活は等モル量のCo++で完全に回復する. (2) EDTAと長時間,比較的高温に放置するとCo++を添加しても回復は小さくなるが,低温の場合には殆んど可逆的に活性は発現する. (3) EDTAに対し低温透析処理を行った結果,この失活はCo++, Mn++, Zn++, Fe++等で回復した.特にCo++及びMn++は有効である. (4)酵素液を放置する場合の失活に対してはMn++が保護作用を示し, EDTA処理酵素の失活防止には, Co++, Mn++, Zn++, Ca++等が有効である. (5)本実験より, EDTAによる失活は可逆的であり, EDTA処理酵素の変性(失活)は不可逆的に進行すると考えられる.
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