グラジオラス球茎の休眠誘導における葉の役割について
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概要
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グラジオラス球茎の休眠は, 栽培期間中の光条件によって大きく影響されることを明らかにして来たが, 本報告では, 葉ならびに葉基部の役割を検討しまとめた.1. グラジオラスの植物体の基部20cmを出芽時あるいは本葉3枚展葉時よりアルミホィルで包みしゃ光すると, 無処理のものに比べ, 新球茎重は顕著に増大し, この新球茎重の差異は肥大停止時においても維持されていた.一方鞘葉を除去したものでは新球茎重は著しく減少した.2. 植物体の基部をしゃ光すると, 完全な植物体と鞘葉を除去したものは共に新球茎の発芽が無処理に比べ促進された.一方鞘葉除去のみのものの新球茎は無処理と同様に発芽が遅れた.3. 新球茎の酢酸エチル酸性分画の抑制物質のうち, ペーパークロマトグラム (展開溶媒: イソプロピールアルコール: アンモニア: 水10:1:1y/v) のRf値0.5〜0.8に認められる抑制物質は, 鞘葉を除去したものの新球茎では無処理と同様に多量に存在したが, 葉基部をしゃ光したものの新球茎では顕著に減少していた.4. しゃ光処理後1週間目の葉内では, Rf値0.5〜0.8に存在する抑制物質が, 無処理葉に比べて顕著に減少していた.
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