光中斷による切花の促成と抑制
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概要
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1) 光中断によつて切花の促成並びに抑制を行う実験を行つた。短日植物の抑制の材料としてはキクを使用し長日植物の促成の材料としては, ミヤコワスレ及びシヤスター•デージーを使用した。キクでは, 早生品種「吉野」と晩生品種「江戸」を用いた。2) 抑制の実験には次の区を作つた。(1) 午後8時〜9時の間電燈照明を行う。(2) 午後10時〜11時の間照明, (3) 午前12時〜1時の間照明, (4) 午前2時〜3時の間照明, (5) 午前4時〜5時の間照明, (6) 午前6時〜7時の間照明, 及び (7) 対照区。照明は8月15日に始めて10月10日に打切つた。3) 照明打切後, 花芽分化をしらべ, 続いて開花を調査した。その結果午前2時〜3時の間に光中断を行つたものが最も効果があつた。4) 促成の実験では, 次の区を作つた。(1) 日没より午後9時までと, 午前3時から日出までの間電燈照明を行う。(2)午後11時から12時まで照明, (3) 午前1時〜2時の間照明, (4) 全夜照明, (5) 対照区。この実験は11月25日に始め3月20日で打切つたが, 照明は最後までつずけた。5) ミヤコワスレではよい結果が得られず, 区間の差がつかなかつたが, シヤスター•デージーでは差が明らかであつて, 照明時間の長いほど早く花茎が伸び, かつ早く開花した。打切時, 対照区は全然伸長していなかつたが全夜照明区は全部開花を終つていた。光中断による促成効果はみられなかつた。
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