マーガレット (Chrysanthemum frutescens L.) の開花に関する研究
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概要
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マーガレットの挿芽苗を秋に準備し, 低温にあてないようにプアイトトロンの20°C室で育て, 秋末に摘心しで1株3本立にしたものを異なつた温度, 日長の条件において開花反応を調べた。もし, 30°Cに続けておけば, 日長の差に関係なく発らいしないが, 20°Cでは短日によつて花芽形成が行なわれる。短日の期間が100日になると長日に移しても100%発らいするが, 短日期間が30日であると90%以下に低下する。解剖してみた場合は, 短日40日後長日にもどした区でも花芽は分化している。花芽形成に最も強く影響するものは低温で, 摘心後20日を経た苗に10°C程度の低温を40日以上あたえると100% 発らいする。しかし, 完全に開花させるためには苗令40日になつたものを用いねばならない。その場合, 低温期間は10日でもじゆうぶんである。低温処理中の日長を長日 (18時間) と短日 (8時間) に分け, 処理後20°Cにもどし, これらの両区をそれぞれ2つに分けて長日と短日においたが, 短日-長日の組合せが最も早く発らい, 開花し, 短日-短日の組合せは最も遅れた。すなわち, マーガレットは短長日植物に似た傾向を示し, 花芽分化後は長日が促進的である。20°Cにおいて短日を50日与えたものにジベレリンを散布したが, 発らいは促進されても開花せず, ブラインドになつた。
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