キク花芽の in vitro 培養
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概要
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キクの品種“清水”の母株に0〜15日の短日を与え, その茎頂部の小切片を,オーキシン, サイトカイニン, ジベレリンなどを含む HELLER の培地その他で培養した。(1) オーキシンの0.2, 2, 10ppmは explant の発根を促進した。IAAがもつとも効果があり, NAA, 2•4-Dの順序になつた。0〜1%の範囲で寒天濃度が高いほど根の生長はよかつたが, 苗条の生長はわるかつた。(2) 0〜10日の短日を与えた母株からとつた茎頂は, たとえオーキシンを加えた培地においても花芽分化をしなかつたが, 11〜15日の短日を与えた母株からとつた茎頂を培養する場合は, オーキシンは花芽発達を促進した。これらの花芽は総苞形成期に達したままで30日間変化はなかつた。(3) 以上の状態になつた explant を, IAA, カイネチン, ジベレリンのどれか, あるいは組合せたものを加えた培地に移すとあるものは完全な花の状態に達する。とくに培地にジベレリンを加えると, 雌ずいは完成し, 花弁が伸長する状態にまでなる。もし, これらの調節物質を加えない培地に移植した場合には花弁形成初期に達するだけで終る。
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