パフィオペディルム属における種子発芽と幼苗分化のための最適 in vitro 培養条件
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概要
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パフィオペディルム属の幾つかの種及びそれらの間の交配種を材料として, 種子発芽, プロトコームの生長及び幼苗への分化のそれぞれの過程における最適な培地及び光条件を検討した. 種子発芽及びプロトコームの生長は Norstog 培地, 暗条件下で最も優れていたが, この条件下ではすべてがプロトコームの段階にとどまり, 幼苗への分化は起こらなかった. Burgeff EG-1培地上では種子発芽率は低かったが, 発芽したものは明下で培養されれば多くが幼苗に分化した. Norstog 培地上での暗培養期間が6週間以下の場合は, 暗培養期間が短くなるほど発芽率は低く, 発芽後のプロトコームの生長も劣った. 暗培養期間が6週間より長い場合は, 発芽率に顕著な差はなかったが, プロトコームの生長は暗培養期間が長くなるほど良好であった. しかし, Norstog 培地上での培養が続く限り幼苗への分化は起こらなかった.次に, Norstog 培地, 暗条件下で培養して得た, 発生段階の異なるプロトコームを材料とし, プロトコームの幼苗への分化に最適な培養条件を検討した. プロトコームを横径が0.5〜1.0mmの段階まで生長させてからBurgeff EG-1培地に移植し, 明条件下で培養したときに最も高い率で幼苗が得られた.
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