キュウリの単為結果と子房の内生インドール-3-酢酸レベルの関係
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概要
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キュウリ, 長日落合2号とPMR-142の受粉しない子房の生長を連続的に測定した. 一部の子房は開花後しばらく生長を続けた後に生長を停止したが, 子房の長さが6cmを越えたものは, その後も引続き生長を続けて単為結果に至ることが見出された. 長日落合2号では, 早いものでは開花3日後にこの長さに達したので, 開花3日後にはどの子房が単為結果するかを予測することができた. PMR-142では, 高位の節に形成された子房の長い雌花は, 低位の節に形成された子房の短い雌花よりも高い率で単為結果した. このことから,PMR-142では, どの子房が単為結果するかを開花した日に予測することができた. 単為結果すると予測された子房と, 単為結果しないと予測された子房の開花した日の内生インドール-3-酢酸 (IAA) レベルを酵素イムノアッセイによって定量した. PMR-142では, 単為結果すると予測された子房で単為結果しないと予測された子房より3.5倍高いIAA含量が検出された. 一方, 開花3日後の子房の長さに基づいて単為結果するかしないかを予測した長日落合2号の子房では, 単為結果すると予測された子房で1.7倍高いIAA含量が検出された. これらの結果から, それぞれの品種において, 開花時における内生IAAレベルの高い子房が単為結果するものと推測された.
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